【6月30日 AFP】インドネシア・スラバヤ(Surabaya)の動物園が2~3月、絶滅危惧種コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)29匹のふ化に成功した。園長が27日、発表した。

 コモドドラゴンは世界最大のトカゲ。同国コモド(Komodo)島の国立公園と隣接するフロレス(Flores)島にのみ生息し、最大で体長3メートル、体重90キロになる。

 野生の個体数は推定3458匹。人間の活動と気候変動の影響で生息地が破壊され、数が減っている。

 コモドドラゴンは雌単独の単為生殖が可能。スラバヤ動物園では、雌2頭が産んだ卵を人工ふ化させた。

 同動物園では、今回生まれた赤ちゃんを含め134匹のコモドドラゴンが飼育されており、生息地以外で最大の個体群となっている。

 国際自然保護連合(IUCN)が昨年公開した報告書によると、コモドドラゴンの生息地は、海面上昇により今後45年で30%縮小すると予想されている。

 園長は、状況が改善されるまでコモド島やフロレス島で自然に返す予定はないとしている。(c)AFP