■危険な暑さ

 科学的には、湿度・風速・雲量などの要素を加味した「湿球温度」が35度を超えた状態に6時間いると、たとえ日陰があり、水を無制限に飲める条件下でも健康な成人も死に至るとされている。

 2020年に米科学誌サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)に発表された研究によると、陸上でこの湿球温度35度を超えたのは過去14回のみ。すべて過去20年間のことで、うち8回は湾岸地域で起きている。

 国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)中東支部のジュリアン・ジュレイサティ(Julien Jreissati)氏はAFPに対し、「われわれがこのまま方向転換しなければ、気温は今後も上昇し続け、世界中のイスラム教徒が聖地メッカ(Mecca)を訪れる大巡礼(ハッジ)など、湾岸地域での屋外活動は夏季にはほぼ不可能となる域にまで達するでしょう」と警告する。(c)AFP/Mohamad Ali Harissi with Gulf correspondents