【6月29日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は28日、スペインの首都マドリードで北欧のスウェーデン、フィンランドの首脳と会談し、両国の北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持することに同意した。トルコは両国がクルド人反政府武装勢力を支援しているとして一貫して加盟に反対してきたが、姿勢を一転させた形だ。

 スウェーデン、フィンランド両国はロシアのウクライナ侵攻を受けてNATO加盟を申請した。新規加盟には加盟国による全会一致の承認が必要となる。

 トルコ大統領府は28日夜、「望んでいたものが得られた」として、北欧2国の加盟申請支持に同意したと発表。スペイン・マドリードで開催されるNATO首脳会議を控え、「テロとの戦いで大きく前進した」と評価した。

 一方、スウェーデンとフィンランドは、シリアでのトルコの軍事作戦を受けて2019年に導入した同国向け武器輸出制限を解除することを受け入れた。

 トルコと北欧2国の首脳会談で仲介役を務めたNATOのイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は、2国の「NATO加盟への道を開く合意がなされた」と歓迎。合意内容は「武器輸出関連やテロとの戦いなど、トルコが有していた懸念に対応する」ものだと説明した。(c)AFP/Daniel SILVA with Fulya OZERKAN in Istanbul