【6月29日 AFP】オランダで開催中の国際アートフェアに28日、武装集団が白昼堂々押し入り、来場者の目の前で展示ケースをハンマーでたたき割って宝石を強奪した。

 現場は、南部マーストリヒト(Maastricht)で開かれている欧州最大規模の美術・骨董(こっとう)市「ヨーロピアン・ファイン・アート・フェア(TEFAF)」で、小ぎれいな服装の4人組が強盗に入った。ソーシャルメディアに投稿された画像には、一行が拳銃のような物で来場者を脅し、物品を奪って走り去る様子が捉えられている。

 リンブルフ(Limburg)州警察は「宝石類が盗まれた」と発表したが、被害総額や詳細については明らかにしていない。負傷者はいないという。

 警察はAFPに対し、窃盗団はブースを襲撃した後逃走しており、現在も行方を追っていると述べた。容疑者は4人で、うち2人の20代のベルギー人が逮捕されたという。

 来場者は会場から一時避難したが、現在は通常通り開場されている。フェアには数日間で数万人が訪れる見込み。

 オランダの報道によると、被害に遭った展示ケースには英ロンドンの宝飾店シンボリック・アンド・チェース(Symbolic and Chase)のダイヤモンドなどが入っていた。

 同フェアが窃盗事件に見舞われたのは今回が初めてではない。2010年にもロンドンの宝飾店が所有していた86万ユーロ(現レートで約1億2000万円)相当の宝石類が盗まれている。(c)AFP