【6月28日 AFP】イスラエル・テルアビブ近郊ロッド(Lod)で27日、古代ローマ時代のモザイク画を保存・展示する博物館がお披露目された。モザイク画は約10年にわたり、世界の主要な博物館で巡回展示されていた。

 モザイク画は長さ約17メートル、幅約9メートル。1996年にベングリオン国際空港(Ben Gurion International Airport)にほど近いロッドで発見された。

 3世紀後半から4世紀初頭ごろに邸宅の床に施されたものと考えられており、咆哮(ほうこう)するライオンや戦うゾウ、キリン、イルカ、果物、花かご、船などが描かれている。

 イスラエル考古学庁(IAA)の考古学者によると、モザイクの様式やモチーフから、職人らはカルタゴ(Carthage、現チュニジアにあった国家)やシチリア(Sicily)島などでモザイク作りを学び、「ローマ帝国各地を旅し」、民家のモザイク画を請け負っていたことが分かる。

 モザイク画のための博物館「ロッド・モザイク考古学センター(Lod Mosaic Archaeological Center)」の建設中、モザイクは分解され、約10年にわたり米国や欧州の主要な博物館で展示されていた。ロッドでの一般公開は今夏から始まる。(c)AFP