【6月28日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は27日、南米の農業大国ブラジルのジャイル・ボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領に対し、同国が切望する肥料の輸出の継続に向けて「尽力」すると約束した。

 ボルソナロ氏は首都ブラジリアでプーチン氏との電話会談について、「食糧安全保障」や「エネルギー不安」について協議したとだけ明らかにした。

 ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)側も電話会談について、「(プーチン氏が)ロシア産肥料のブラジル農家への継続供給を保証する義務の履行に向けて尽力していると強調した」とした。プーチン氏は、ウクライナ侵攻をめぐる欧米の対ロシア制裁によって崩壊した食料と肥料の自由貿易体制の修復も求めたという。

 ブラジルは農業大国だが、農務省によると、肥料の80%以上、カリウム肥料の96%を輸入に頼っている。輸入肥料の20%以上はロシアから輸入している。

 ブラジルは肥料を賄うために、カナダやヨルダン、エジプト、モロッコなどと輸入に向けて協議を開始したと発表する一方、国内生産も強化するとしている。(c)AFP