中国の次世代キャリアロケットファミリーに新たな仲間入り
このニュースをシェア
【6月27日 People’s Daily】中国は3月29日17時50分、太原衛星発射センター(Taiyuan Satellite Launch Centre)で「長征6号改」キャリアロケットの打ち上げに成功した。同ロケットに搭載された衛星「浦江2号」と「天鯤2号」が順調に予定の軌道に乗り、打ち上げ任務が無事成功した。なお、今回の打ち上げは、中国の長征キャリアロケットシリーズにとって412回目の打ち上げとなる。
今回の打ち上げは、中国初の固体バンドルキャリアロケット「長征6号改」の初飛行であり、中国の次世代キャリアロケットファミリーに新たなメンバーが加わり、その種類がさらに豊富になったことを意味する。同時に、これは中国初のスマートロケット発射場である太原衛星発射センター9A発射施設で行われた初の打ち上げ任務となった。
「長征6号改」は全長約50メートル、離陸推力7230kN(キロニュートン)、離陸質量約530トンで、高度700キロメートルの太陽同期軌道に4トン以上のペイロードを投入する能力を有し、総合的な性能とコストで強い競争力を備えている。中国初の「ハイブリッド」次世代長征シリーズキャリアロケットとして、「長征6号改」は、液体燃料エンジンの高性能、長い稼働時間と固体燃料エンジンの高い推力・信頼性、手軽な使用感・メンテナンスの総合的な優位性により、中国の宇宙への進入・利用・探査能力を大幅に高めている。専門家によると、「長征6号」はその後、ブースターの調整を通じてさまざまな配置を形成し、将来の衛星の多様で集中的な打ち上げのニーズを満たすことができるという。
中国初のスマートロケット発射場として、太原衛星発射センターの9A発射施設は、従来の運用形態から解放され、ロケット発射の4時間前の無人監視が可能となり、一連の作業はスマート発射システムによって遠隔・集中制御され、宇宙発射の効率性と発射指揮システムの安定性と安全性が大幅に強化されている。9A発射施設の使用は、将来の打ち上げプロセスのさらなる簡略化、効率化、打ち上げの安定性と安全性の向上に重要な意義がある。太原衛星発射センターの9A発射施設の新設に頼り、固体ブースターの発射場での直接設置と、「長征6号改」の14日間の迅速な打ち上げや、地球低軌道・中軌道に投入される衛星の高頻度な打ち上げニーズに対応可能となる。
「長征6号改」に搭載された衛星のうち、「浦江2号」は主に科学的な実験や研究、土地や資源調査などの任務に用いられるのに対し、「天鯤2号」は主に宇宙環境探査技術の実験・検証に用いられる。(c)People’s Daily/AFPBB News