【6月27日 Xinhua News】中国車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は23日、第3世代CTP(セル・トゥー・パック)技術を採用した新型車載電池「麒麟(Qilin)」を発表した。効率性の指標である「容量利用率」は72%を上回り、1キログラム当たりのエネルギー密度は255ワット時、搭載した完成車は1回の充電で航続距離が千キロを上回る。2023年からの量産を予定している。

 業界の専門家によると、新エネルギー車用電池の国際競争は激化している。韓国のLGエナジーソリューション(LGES)、日本のパナソニック、米テスラなどのライバルを前に、CATLや比亜迪(BYD)などの中国企業は技術開発やイノベーションにますます力を入れている。

 今年第1四半期(1~3月)の世界の車載電池搭載量のメーカー別シェアは、CATLが35・0%、LGESが15・9%、BYDが11・1%、パナソニックが9・9%だった。専門家は、中国企業が優位だが海外企業も電池事業に力を入れていると指摘。テスラが新型「4680」電池の開発を急ぎ、LGESも次世代リチウムイオン電池技術の開発を進めており、パナソニックも巨額を投じてコバルトフリー電池の新技術の開発に取り組んでいると述べた。

 市場シェア最大のCATLは、新たに発表した麒麟電池のほか、切り札となる複数の電池技術を保有している。同社関係者によると、今年は少なくとも4回の発表会を行い、ビジネスモデルや電池の構造、化学システムなどのイノベーションを紹介する。(c)Xinhua News/AFPBB News