【6月25日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領をユダヤ系経済学者の操り人形として描いたストリートアートが、露骨な反ユダヤ主義だとして非難を浴び、消去された。

 南部アビニョン(Avignon)でこの壁画を制作したのは、ストリートアーティストのレクト(Lekto)氏。

 マクロン氏はうそつきの人形ピノキオ(Pinocchio)のように描かれ、後ろから著名な経済学者ジャック・アタリ(Jacques Attali)氏がその糸を操っている。かつての政権で大統領顧問を務めたアタリ氏は、仏植民地時代のアルジェリアで、ユダヤ人の家庭に生まれた。

 恒例の国際演劇祭を来月に控えている地元の当局は「感情的な反応」が寄せられたことを受け、壁画の消去に同意し、24日朝に消去したとしている。

 マクロン氏はユダヤ系ではないが、欧州のユダヤ系財閥ロスチャイルド(Rothschild)系の投資銀行に勤務していた過去と絡めた反ユダヤ的な侮辱や陰謀論の標的に何度もなっている。(c)AFP