【6月25日 AFP】イスラエル南部ネゲブ砂漠(Negev Desert)で今週、7世紀ごろのモスクの遺跡が見つかった。同国の考古学者チームが発表した。周辺地域におけるキリスト教からイスラム教への移行に光を当てる発見だとされる。

 イスラエル考古学庁(IAA)は、ネゲブ砂漠北部にある遊牧民ベドウィンの街ラハト(Rahat)で宅地開発の際に見つかった遺跡について、1200年以上前のものであるとの見解を示した。

 遺跡には、四角い部屋と聖地メッカ(Mecca)の方角を向く壁があり、壁には南を示す半円のくぼみがあった。

 また、モスクからほど近い場所で「豪華な建物」の跡も見つかった。IAAは、出土した食器やガラス工芸品から裕福な住人だったと考えられるとしている。

 この地域では、3年前にも同時期のモスクの遺跡が発見されている。これらの遺跡についてIAAは「ネゲブ砂漠北部に新しい宗教と支配者、そして文化が流入した当時の歴史的なプロセスに光を当てるものだ」と説明した。

 地域におけるイスラム帝国の拡大は、7世紀前半に起きた。

 映像は23日撮影。(c)AFP