【6月24日 AFP】ウクライナ東部ドネツク(Donetsk)州のパブロ・キリレンコ(Pavlo Kyrylenko)知事は23日、ロシア軍との戦闘が激化しており、州内に「安全な場所、町はない」とAFPに語った。

 キリレンコ氏は情報機関の最新データを引用し、隣接するルガンスク(Lugansk)州のリシチャンスク(Lysychansk)とセベロドネツク(Severodonetsk)周辺で展開されている戦闘の規模を踏まえると「ドネツク州のどこであろうと、住民がとどまり続けるのは極めて危険だ」と語った。

 また、現在の最優先事項は、ドネツク州の主要都市スラビャンスク(Slavyansk)と西に約80キロのクラマトルスク(Kramatorsk)へのロシア軍の西進を阻止することだと述べた。クラマトルスクには、ロシアによる侵攻開始前の人口の約3分の1に当たる約4万5000人が残っているという。

 キリレンコ氏によると、民間人の退避が進められており、22日には251人が州外に避難した。停電や、断続的な断水やガスの供給停止が起きているが、州内各地で食料の配布が続けられているという。(c)AFP