【6月23日 AFP】スリランカ議会は燃料節約のため、23、24両日、審議を中止する。関係者が23日、明らかにした。スリランカ経済は壊滅的な状況に陥っており、燃料が底を突きつつある。

 スリランカでは外貨不足から、食料や石油、医薬品の輸入が滞っている。2200万人の国民は、急激に加速するインフレと、頻発する停電に苦しんでいる。

 議会関係者によると、議員らは不要な燃料の使用を避けるため、2日間の審議中止を決めた。数日前には、同様の理由で学校や一部政府機関が閉鎖されている。

 カンチャナ・ウィジェセケラ(Kanchana Wijesekera)エネルギー相はコロンボ(Colombo)で記者らに対し、23日に予定されていたガソリンの到着が遅れていると説明。自動車での移動を控えるよう呼び掛けた。

「きょうとあすは、給油所に供給されるガソリンは限られた量になる」と述べた。ガソリンスタンドには給油のため、何日も並んでいる人もいる。

 ラニル・ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)首相は22日、スリランカ経済は「完全に崩壊」しているとし。議員に対し「われわれが直面しているのは、単なる燃料やガス、電力、食料不足ではなく、より深刻な状況だ」と述べた。(c)AFP