【6月27日 AFP】27日に開幕するテニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)は、センターコートが今年で開場100周年を迎える。ここではセンターコートで起きた10の思い出に残るシーンを振り返る。

■2019年:史上最長の決勝

 4時間57分の戦いの末、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)が7-6(7-5)、1-6、7-6(7-4)、4-6、13-12(7-3)でロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を下し、5度目の男子シングルス制覇を果たした。

 通算8度の優勝を誇るフェデラーは、最終セット8-7の場面で二つのチャンピオンシップポイントを手にしたが、これをものにできなかった。

 最終セットだけで2時間2分にわたる激闘を制したジョコビッチは「本当に信じられない」とコメント。フェデラーも「クレイジー」な一戦だったと話した。

■2013年:マレーが英国の苦闘にピリオド

 アンディ・マレー(Andy Murray)が男子シングルス決勝でジョコビッチを6-4、7-5、6-4で下し、英国人男子選手として1936年のフレッド・ペリー(Fred Perry)以来となる大会制覇を果たした。

 前年大会の決勝ではフェデラーに敗れ、涙をのんでいたマレーは、4本目のチャンピオンシップポイントで優勝を決めると、ひざまずいて歓喜に浸った。

■2009年:開閉式屋根の設置

 2009年には総工費8000万ポンド(約132億円)の開閉式屋根がお披露目となり、雨に見舞われた女子シングルスのディナラ・サフィナ(Dinara Safina、ロシア)対アメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo、フランス)戦で初めて屋根が閉められた。

■2008年:史上最高の呼び声高いナダル対フェデラーの決勝

 屋根が設置される前年、センターコートでは多くの人が史上最高と称した決勝が繰り広げられた。

 ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が6-4、6-4、6-7(5-7)、6-7(8-10)、9-7でフェデラーを退けた男子シングルス決勝は、雨により何度も中断し、実際にかかった時間は7時間以上。決着がついたときには、ほぼ真っ暗だった。

 米国のレジェンド、ジョン・マッケンロー(John McEnroe)氏は「個人的には今まで見てきた中で最高の試合だった。全ての試合の中で史上最高だ」とコメントした。

■1996年:ありのままの姿

 リカルト・クライチェク(Richard Krajicek、オランダ)とマラビー・ワシントン(MaliVai Washington、米国)の男子シングルス決勝では、裸にエプロン姿の女が試合前のセンターコートを走り回り、話題を独占した。