【6月22日 Xinhua News】中国はこのところ、産業チェーン・サプライチェーンの安定・円滑化を全力で支援しており、世界市場における中国の航空貨物輸送市場の業績にますます注目が集まっている。国際的な有名企業は新たなビジネスチャンスを鋭敏に感じ取り、中国における布石を急ぎ、提携を図っている。

 世界の複数の有名航空機メーカー、航空会社、サービスプロバイダー、その他関連企業は相次いで、中国市場に新たな旅客機からの改造貨物機(P2F)生産ライン、新貨物路線、革新的航空貨物サービスを投入している。

 米航空機大手ボーイングの中国法人ボーイングチャイナは今年、広州飛機維修工程と提携し、広東省広州市に中古の767-300型旅客機を中型ワイドボディー貨物機に改造できる、767-300BCF(ボーイング・コンバーティッド・フレイター、ボーイング貨物改造機)の生産ラインを2本設置する計画だと発表した。

 すでに1本目は今年4月に本格操業を開始しており、下半期にP2Fの引き渡しが実現する見込み。これは航空輸送力とP2Fへの継続的な強い需要に対応するため、ボーイングが取り組んでいる旅客機改造能力引き上げの最新の進展となる。

 これまで、同社は中国の広州市、上海市、山東省済南市で協力相手と10本余りのボーイング737-800BCF生産ラインを相次いで設置している。これにより広州飛機維修工程は767-300BCFと737-800BCFの生産ラインを同時に持つ世界初の航空機整備サービスプロバイダーになった。

 業界関係筋は、中国の的確で効果的な感染症予防・制御措置、モノ貿易の規模、消費と産業の高度化および関連の支援策が、航空貨物運送業のより大きな発展のチャンスを生み出したと指摘している。

 一方、グローバル・クーリエ運送の関連企業も中国の航空貨物とその関連市場の機会と潜在力に照準を合わせ、輸送力向上、布石拡大を迅速に進めている。

 米物流大手フェデックスは13日、中国の北京とフランスのパリを結ぶまったく新しい国際貨物輸送路線を新設し、中国華北地域と欧州間の航空輸送力を毎週約400トン増やすと発表した。

 これは同社にとって、2021年6月以降で6本目の中国大陸発国際貨物航空路線新設となる。この新路線はまたサービスを向上させ、北京から欧州に向かう当日発送貨物の受付締め切り時間を延ばし、中国華北地域の顧客により時間的余裕のある貨物運送サービスを提供する。

 フェデックス副社長で中国地域総裁の陳嘉良(ちん・かりょう)氏は、新航空路線は輸出入業者がより柔軟なサプライチェーンを構築し、新市場により順調に溶け込むための助けになり、また中国の国際航空クーリエサービスにおけるフェデックスのパフォーマンスを高めるのにも役立つだろうと述べた。

 陳氏はまた、「世界経済は回復しつつあり、中国はその中で力強いエンジンとなっている。フェデックスは各市場間の結び付きを強めるために力を尽くし、グローバルなビジネス活動の回復と発展に助力する」と述べ、同社は引き続き中国市場での配置を強化し、安定的で信頼性があり、常に拡大する航空貨物クーリエ輸送サービスを通じて、中国と世界の相互接続を推し進めていくと表明した。(c)Xinhua News/AFPBB News