【6月22日 AFP】男子プロテニス協会(ATP)は21日、全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)を含めた今季後半戦の全大会で、「コート外」からのコーチングを試験的に認めることを発表した。

 ATPは、7月11日以降の大会の予選と本戦の試合で、指定の座席からのコーチングを認めると明かした。プレーを阻害しない、もしくは対戦相手の邪魔をしないという条件付きで、口頭とそれ以外の方法でのコーチングが許可される。

 口頭でのコーチングは、選手が同じサイドのコートにいる場合にのみ行える。手振りでの指示はいつでも行えるが、選手が何らかの理由でコートを離れた際に言葉をかけることはできない。

 暴言を発する、もしくは新たなコーチングの条件を悪用する行為があった場合は、引き続き罰則と罰金が適用される。試験運用は11月のシーズン最終戦ATPファイナルズ(ATP Finals 2022)まで行われる。

 ATPはこの発表で、すでにコート外からのコーチングを試験的に許可している女子ツアーと足並みをそろえることになる。

 試合中の選手への指導は、以前からテニス界で論争になっている問題で、コーチングを禁止するルールが長年敷かれているにもかかわらず、対戦相手がコーチからアドバイスを受けているという不満が選手からたびたび出ていた。(c)AFP