科学技術倫理ガバナンスは科学技術を善に導く
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【6月22日 People’s Daily】近年、中国の科学技術イノベーションの急速な発展に伴い、人工知能(AI)、ゲノム編集、生殖補助技術など多くのフロンティア分野が「無人地帯」に突入し、直面する科学技術倫理的課題も日増しに増加している。科学技術を善に導き、科学技術イノベーションの規範化を進めるため、中国政府は、このほど「科学技術倫理ガバナンス強化に関する意見」を発表し、科学技術倫理ガバナンスを強化することについて体系的な取り決めを行ったが、これは中国の国家レベルの科学技術倫理ガバナンスの最初となる指導的文書だ。
科学技術省の相里斌(Xiang Libin)次官によると、「意見」は4点を示したという。第一に、科学技術活動において守るべき科学技術倫理の原則を明らかにし、科学技術倫理ガバナンスの要件を定め、科学技術倫理ガバナンスを強化する中国の立場と態度を明らかに示している。第二に、科学技術倫理ガバナンスの国家基本システムを構築し、科学技術倫理ガバナンスにおける政府、各種のイノベーションの主体、科学技術社会団体、科学技術者の責任分担と具体的な要求事項を明確にしている。第三に、科学技術倫理ガバナンスの制度構築について、規範基準、監督管理制度、法律・法規などの各レベルからトップダウン設計を行った。第四に、科学技術の倫理審査と監督管理に関する措置を体系的に提案し、科学技術倫理のリスク・アラートと予防・管理を強化し、科学技術倫理的要件に反する行為については法律・法規に基づいて厳しく調査や処罰が行われるべきだという。
「意見」は、科学技術活動を展開するには、「人類の福祉の増進、生存権の尊重、公平・公正の堅持、リスクの合理的管理、開放性・透明性の維持」という科学技術倫理5原則を順守すべきだと提案している。「この5原則は、わが国の科学技術活動において順守すべき価値観、厳守すべき行動規範であると同時に、国際社会科学界との共通の対話の基礎でもある」。国家科学技術倫理委員会の翟暁梅(Zhai Xiaomei)委員は、「意見」が「人類の福祉の増進」を、科学技術倫理の第一原則としたのは、「人類の福祉の増進」は科学技術発展の原動力であり、科学技術を善に導く核心的要件だからだと述べた。
また、「意見」は問題志向を強調し、中国の科学技術倫理ガバナンスについて初めて体系的に計画を策定し、「倫理先行、法律・法規順守、迅速的処理、自足・国情への立脚、開放・協力」という科学技術倫理ガバナンスの5要件を確立している。
科学技術省科学技術監督・誠実建設司の戴国慶(Dai Guoqing)司長によると、次の段階として、専門的かつ地域的な倫理審査センターの設立、さらに中国国内の倫理審査委員会の認証メカニズムの確立を検討し、倫理審査委員会の能力と水準を向上させるという。
注目すべきは、監督管理を支えるために、「意見」は科学技術倫理のハイリスク科学技術活動リストの作成と、科学技術倫理のハイリスク科学技術活動の倫理審査結果の照合を提案していることだ。戴司長は、国家科学技術倫理委員会が、関連分野において、メディカル、生命科学、AIを重点分野とするハイリスク科学技術活動リストの作成を検討しており、現在、大きな進展があり、今年中に発表される予定だと紹介した。(c)People’s Daily/AFPBB News