【6月21日 AFP】ジョージアの首都トビリシで20日夜、同国の欧州連合(EU)加盟を支持するデモ「欧州への行進(March for Europe)」が開かれ、ドローンによる空撮映像に基づくAFPの推計値で少なくとも12万人が参加した。

 先に欧州委員会(European Commission)はジョージアの加盟申請について、加盟候補国としての認定を保留すべきと勧告していた。

 デモは過去数十年で最大規模となり、大通りはジョージアとウクライナの国旗や欧州旗を振る人で埋め尽くされた。

 欧州の歌である「歓喜の歌(Ode to Joy)」が演奏され、参加者の多くは「わが国は欧州」と書かれたプラカードを手にしていた。

 デモは主要民主化団体が主導。全野党が「ジョージア人が欧州を選択し、西側の価値観に傾倒していることを示すため」として支持した。

 主催者らはフェイスブック(Facebook)に「欧州入りはジョージアの歴史的選択であり、多くの犠牲を払ってきた代々の悲願でもある」と投稿した。

 主催者の一人で人権活動家のショタ・ディグメラシビリ(Shota Digmelashvili)氏は、24日にも集会を開催し、市民活動家を中心に野党も参加する「新たな民衆運動」を立ち上げると発表した。

 ディグメラシビリ氏は「われわれは政府に対する要求をまとめる。受け入れられない場合は、非暴力的な抵抗勢力が、ジョージアの欧州入りを阻むすべての人を一掃するだろう」として、「民衆の怒りは(与党創設者で)オリガルヒ(新興財閥)のビジナ・イワニシビリ(Bidzina Ivanishvili)元首相に向けられるだろう」と続けた。

 イワニシビリ氏は公職に就いていないが、ジョージアを牛耳っていると広く信じられている。(c)AFP/Irakli METREVELI