【6月21日 AFP】英国のウィリアム王子(Prince William)は21日、40歳の誕生日を迎えた。伝統と現代性の中庸を目指し、王室内で急速に重きを成しつつある未来の国王にとって、重要な節目となる。

 妻キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)も1月に一足早く40歳になった。仲むつまじい夫妻は、祖母のエリザベス女王(Queen Elizabeth II)に次ぎ国民の人気が高く、王室の将来像の手本とされることも多い。

 王室コメンテーターのリチャード・フィッツウィリアムズ(Richard Fitzwilliams)氏は、「父チャールズ皇太子(Prince Charles)と共に、女王のサポートにますます力を入れ、未来の国王としてのアイデンティティー確立に取り組んでいる王子にとって、(誕生日は)非常に重要な節目だ」とAFPに語った。

 人気の高さゆえに、エリザベス女王の死後はチャールズ皇太子を飛ばしてウィリアム王子が王となることを望む声も少なくない。

 96歳の女王は、健康問題と高齢を理由に昨年から公務を減らし始めた。以来、ケンブリッジ公爵(Duke of Cambridge)の称号を持つ王位継承順位第2位のウィリアム王子の影響力は増している。5月の英議会開会式を女王が欠席した際にはチャールズ皇太子に同行。家族の重要な決定にも関与してきた。

 今月行われたイングランドの最高勲章、ガーター勲章(Order of the Garter)の叙任式典後のパレードをめぐり、女王の次男で性的スキャンダルで打撃を受けたアンドルー王子(Prince Andrew)の参加阻止を主導したと報じられている。

 フィッツウィリアムズ氏はウィリアム王子夫妻について、「王室の未来だ。それは、(女王の在位70年を祝う)プラチナジュビリー(Platinum Jubilee)の式典最終日にバルコニーへ登場したことで強調された」と指摘する。