【6月20日 Xinhua News】中国全国のホテル・飲食店などが加盟する中国飯店協会はこのほど、企業や大学と共同で2021年の中国ホテル業界について規模や等級などの情報を取りまとめた「2022年中国ホテル業発展報告」を発表した。それによると、中国にあるエコノミーホテル(二つ星以下のホテル)は20万4千軒、客室数は796万7千室に上り、それぞれ全体の81%、59%を占め、中国のホテル業界には依然として大きな高度化の余地があることが明らかになった。

 一方、中級(三つ星)ホテルは3万1千軒(全体の12%)、高級(四つ星)ホテルは1万4千軒(同5%)、豪華ホテル(五つ星)は4千軒(同2%)だった。客室数は中級が255万3千室(同19%)、高級が191万2千室(同14%)、豪華が103万7千室(8%)だった。

 北京第二外国語学院観光科学学院の秦宇(Qin Yu)教授は「これらの数字から分かるように、中国のホテルは依然として大衆のニーズに対応するミドルレンジやローエンドの宿泊施設が中心だ」とし、近年の生活水準向上は必然的に消費高度化を促進するとの認識を示した。また、既存利用者の宿泊に対するニーズの高度化や新興消費者層の消費習慣の変化を受けて、中国のホテル業界は管理サービスやブランド構築、チェーン展開、バリュードリブン(価値主導)などの面で依然として発展の余地が大きいと強調した。

 報告によると、新型コロナウイルス感染症流行の影響で、中国のホテル業界は厳しい試練に直面している。22年1月1日時点の全国のホテル数は25万2千軒、客室数は1346万9千客室となり、20年に比べ減少している。

 また、中国のホテル業界は規模が大きいものの、チェーン化率は依然として向上が必要な状態にある。22年1月1日時点の全国のチェーン方式で運営されている客室数は472万室、チェーン化率は前年比4ポイント上昇の35%となったが、先進国のブランドチェーン化率の60%余りと比較するとまだ開きがある。(c)Xinhua News/AFPBB News