スマート化改革で野菜も「スマートに」成長
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【6月21日 People’s Daily】「この『低炭素』トマト、売れているだけじゃなくて、本当に美味しいんだよ」。中国天津市(Tianjin)宝坻区(Baodi)の小辛碼頭村に住む孫利明(Sun Liming)さんは、トマトと卵の炒め物を両親に出し、試食を勧めた。
孫立明さんが言うには、「低炭素」トマトは、地元で農業を営む勧宝農副産品会社のスマートビニールハウスで作られている。ビニールハウスに入ると緑が広がり、作業員が熟練の手つきで野菜の収穫を行っていた。「数十年も栽培している野菜が、『低炭素』と関係があるとは思いませんでした」と、スマートビニールハウス責任者の王義順(Wang Yishun)さんは言う。「私たちの村のビニールハウスはスマート栽培をしだす数年前にもうすっかり電気化が実現していて、もうすっかりハイテクだと思っていたんですが、さらに凄くなるとは思いませんでした」
王義順さんが絶賛するのは、国網天津宝坻が行っている、省エネ・低炭素の視点から地元のビニールハウスのスマート化を進める取り組みである。ハウス内に窒素固定装置を設置し、自然界で落雷によって窒素が増加する現象を人工的に再現することで、空気中の窒素ガスを水に溶けやすくし、作物の生長に必要な栄養を生成する。同時に太陽光エネルギーによる土壌蓄熱システムで冬場のハウス内や地中の保温性を高め、一年を通じて効率的に生産ができることになった。「冬でもキュウリやトマトを栽培できるようになりました。年間生産量は20%前後増加し、コストも大幅に下がりました」と、王義順さんは言う。
ビニールハウスの一角に、小型の冷蔵庫のような設備が置いてあった。王義順さんによれば、これこそが野菜の低炭素栽培を可能にする「秘密兵器」である。「窒素肥料の生産・運輸が大量の二酸化炭素を発生させていたのです。例えばトマトだと、この設備があれば、以前と比べて1ムー(約66.7平方メートル)あたり60%も窒素肥料の購入量を減らせて、コストが下がるだけでなく、二酸化炭素削減の一助となるのです」。
王義順さんによれば、最近、彼らは野菜の低炭素ラベルをデザインした。QRコードを読み取れば二酸化炭素削減の過程や効果がはっきり分かるようにし、消費者がさらに安心できるようにしたという。小辛碼頭村におけるこの取り組みは、食の新しいトレンドとなっている。
現在までに、国網天津宝坻はすでに同地域の8か所で窒素固定設備の設置を行い、5500平方メートルのビニールハウスに野菜の低炭素栽培をもたらした。このほかにも、同社は野菜農家の需要に合わせたスマート農業設備を受注・制作している。
省エネで効率的なエコ農業は、超音波除藻設備やマルチスペクトル誘蛾灯、節水型スプリンクラーなど、多くのイノベーティブな後押しにより実現する。スマート農業への改革は電気使用量や負荷をそのままに、支出を大きく上回る収益をもたらす。スマート化は企業のコストを下げ、利潤を増大させるだけでなく、化学肥料や殺虫剤の使用量を減らし、環境保護と社会の利益にも有用である。(c)People’s Daily/AFPBB News