【6月19日 AFP】米著名投資家ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏(91)との昼食会の権利が、米インターネット競売大手イーベイ(eBay)で慈善オークションに掛けられ、過去最高額の約1900万ドル(約25億6000万円)で落札された。

 落札者の名前は明らかにされていない。競売は毎年開催されてきたが、過去2年間は新型コロナウイルス流行の影響で中止された。21回目となる今回で最後となる。

 12日に始まった競売の応札は2万5000ドル(約340万円)からスタート。たちまち激しい入札合戦となり、17日に1900万ドルを超えたところで決着がついた。

 収益金は、所得格差の激しいサンフランシスコで貧困層の支援活動を行っているグライド財団(Glide Foundation)に寄付され、ホームレスへの食料配布やシェルター提供、医療支援や職業訓練などに活用される。

 イーベイによると、落札者はニューヨークのステーキハウス「スミス&ウォレンスキー(Smith & Wollensky)」で、最大7人のゲストを伴ってバフェット氏と昼食を共にできる。

 バフェット氏は競売を通じて、「これまで世界中の興味深い人にたくさん会ってきた」「共通点が一つある。皆、寄付金が非常に良い使われ方をすると思っていることだ」と語った。

 コロナ流行前の前回競売では、暗号資産(仮想通貨)「トロン(TRON)」の創設者ジャスティン・サン(Justin Sun)氏が約460万ドル(当時のレートで約5億円)で落札した。バフェット氏はビットコイン(Bitcoin)への痛烈な批判で知られる。

 米誌フォーブス(Forbes)によれば、米投資会社バークシャー・ハサウェイ(Berkshire Hathaway)の会長兼最高経営責任者(CEO)でもあるバフェット氏の純資産額は、今年3月時点で推定1170億ドル(約15兆8000億円)。これまでに480億ドル(約6兆5000億円)を寄付したとみられている。(c)AFP