【6月18日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が、ウクライナの首都キーウ訪問時に同国のウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領と交わした握手の写真が17日、ネット上で話題を呼んだ。2人のぎこちない様子をからかう声や、そのボディーランゲージの意味を深読みするコメントも出ている。

 写真は16日、ゼレンスキー氏がマクロン氏とオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)独首相、マリオ・ドラギ(Mario Draghi)伊首相、ルーマニアのクラウス・ヨハニス(Klaus Iohannis)大統領と開いた共同記者会見の終わりに、AFPカメラマンのルドビック・マラン(Ludovic Marin)氏が撮影したもの。新聞各紙の1面を飾ると、ウクライナを含む各国のSNS上で瞬時に嘲笑の的となった。

 写真では、ボディータッチ好きで知られるマクロン氏が、冷ややかな表情のゼレンスキー氏を抱き寄せているようにも見える。だがマラン氏によると、マクロン氏はこの時、ゼレンスキー氏の耳に何かを語りかけていた。両氏はこの直前、腕相撲のようなポーズで握手をしており、その前にウクライナ大統領府で最初に対面した際には抱擁を交わしていた。

 SNS上では、マクロン氏がロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と繰り返していた電話会談をめぐり、ゼレンスキー氏との間で生まれていた緊張関係にからめたジョークが投稿されている。

 あるウクライナ在住記者は、マクロン氏の言葉を想像して「あいつと話したことに意味はないよ。君のことをずっと愛している」とツイッター(Twitter)に投稿。あるフェイスブック(Facebook)ユーザーは、マクロン氏が今回の訪問中、ウクライナに仏製自走榴弾(りゅうだん)砲カエサル(Caesar)を6両供与すると表明したことを引き合いにし、「こんなに愛があるのに、榴弾砲はたった6両」とコメントした。

 両氏は過去に、ロシアに「屈辱を与えてはならない」としたマクロン氏の発言をめぐり対立したこともあったが、ゼレンスキー氏は16日、そうした確執については「水に流した」と強調した。

 マクロン氏は過去にも、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領との度重なる「握手対決」が話題を呼んでいた。カナダで2018年に開催された先進7か国(G7)首脳会議(サミット)では、両者が29秒間にわたり握手を交わし、トランプ氏の手にマクロン氏の指の痕がくっきり残った。(c)AFP