【6月18日 AFP】米食品医薬品局(FDA)は17日、米製薬大手のファイザー(Pfizer)とモデルナ(Moderna)がそれぞれ開発した新型コロナウイルスワクチンについて、生後6か月以降の乳幼児に対する緊急使用を承認した。同年齢層への接種は大半の国で認められておらず、承認が待たれる最後のグループとなっている。

 FDAは、モデルナ製については生後6か月~5歳への2回接種、ファイザー製については生後6か月~4歳への3回接種を許可した。FDAによる承認は信頼性が高く、世界的な基準とされる。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は声明で「きょうは、全米の保護者と家族にとって大きな安堵(あんど)となるだろう」と述べた。

 ファイザーは今後、世界各国の規制当局に承認を申請する方針で、7月上旬には欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)に対し申請を行うとしている。

 米国での接種開始には、さらに米疾病対策センター(CDC)の勧告が必要となる。医療専門家からなる諮問委員会の会合が近日中に開かれ、最終的な許可が下りる見込みだ。しかし米政府は、FDAの決定を受けて直ちにワクチン1000万回分を全米に配送し、数週間内にさらに数百万回分を配布する方針を示している。

 ファイザー、モデルナ両社のワクチンはいずれも、数千人の乳幼児を対象にした臨床試験(治験)の結果、副反応は年齢が上のグループと同じく軽度で、接種により生じる抗体量も同等であることが示されている。(c)AFP