【6月18日 Xinhua News】中国西蔵(シーザン)自治区ガリ地区は平均標高4500メートルの高地に位置することから「世界の屋根の屋根」と称される。極めて高い標高と希薄で清浄な大気により、天体観測に適した条件を備える。

 中国科学院国家天文台は2002年、「中国西部における天文台の戦略的用地選定」を開始。10年後に同地区を選出し、獅泉河鎮以南の尾根に観測所を設置した。

 同観測所は現在、北半球で最良の天体観測所の一つとして、量子テレポーテーション実験や原始重力波の検出計画、宇宙ごみ・時間領域天文観測など一連の国際協力や国家プロジェクトを実施している。科学の研究と普及を一体化し「高高原」という特徴を持つ世界一流の天文科学拠点の構築が急速に進んでいる。

 国際天文学連合(IAU)の元責任者は同観測所エリアの環境について、世界最高レベルの天文台に匹敵すると指摘。光学赤外線とサブミリ波帯の優れた観測エリアへと発展し、世界の天文学の発展に貢献してほしいと期待を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News