【6月17日 AFP】オランダの情報機関、総合情報保安局(AIVD)は16日、インターンを装ったロシアの工作員が、ウクライナの戦争犯罪を調査している国際刑事裁判所(ICC)に潜入するのを阻止したと発表した。

 AIVDによると、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)のセルゲイ・ウラジミロビッチ・チェルカソフ(Sergey Vladimirovich Cherkasov)工作員(36)は、偽の身分証明書を使って33歳のブラジル人になりすまし、ハーグ(Hague)にあるICCへの潜入を企図。だが、オランダ当局によって「国家安全保障に対する脅威」とみなされ、4月に入国を拒否された。

 AIVDは、ICCがロシアによるウクライナ侵攻や2008年のジョージア戦争について調査していることから、工作員の潜入はロシア情報機関にとって高い価値があると指摘。成功していれば、内部情報の収集や、情報提供者の勧誘、電子システムへのアクセスが可能となり、「ICCの刑事手続きにも影響を与えられたかもしれない」との見解を示した。(c)AFP