【6月19日 CGTN Japanese】中国北西部、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の和田(ホータン)市と若羌(チャルクリク)県を結ぶ和若鉄道が16日開業しました。これにより、タクラマカン砂漠を一周する2712キロに及ぶ世界初の砂漠環状鉄道が形成されました。

 和若鉄道は全長825キロ、設計時速120キロで、電化の条件を留保しています。世界第二の流動性砂漠であるタクラマカン砂漠の南縁に位置し、全線の65%に当たる534キロが砂漠地帯を通ります。

 沿線工事中の水不足の状況を踏まえ、施工者側は434基の橋脚に対してプレハブの組立技術を採用し、工場で事前にプレハブの加工を終えてから現場で組み立てることで建設の進度を確保しました。一部の区間で風砂が激しく、流動砂丘が線路を埋めやすいという問題については、長さの合計が49.7キロに達する、風砂が下を通過できる5本の橋を架けました。また、鉄道敷設と並行して風砂防護プロジェクトを推進し、砂の移動を固定するためにわらを碁盤の目状に埋め込む「草方格」を計5000万平方メートル作ったほか、ハロキシロン・アンモデンドロンやタマリクス・ラモシッシマ、サジーなどの低木と高木を1300万本植え、砂の吹きつけを防ぎ、線路を保護する保安林を整備しました。

 タクラマカン砂漠を一周する環状鉄道は、新疆ウイグル自治区のバインゴリン・モンゴル自治州、アクス地区、クズルス・キルギス自治州、カシュガル地区、和田地区を通り、自治区南部の各民族の住民約1000万人の移動や貨物輸送に大きな便利をもたらすことになります。(c)CGTN Japanese/AFPBB News