【6月16日 AFP】(更新、写真追加)ウクライナ入りしている仏独伊の3首脳は16日、ロシアによる侵攻で大きな被害を受けた首都キーウ近郊のイルピン(Irpin)を訪問した。

 フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領とドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相、イタリアのマリオ・ドラギ(Mario Draghi)首相は、被害が色濃く残る同市を視察することで、ウクライナへの支持を表明した形だ。ロシア軍は侵攻開始直後にイルピンを攻撃し、民家やインフラを破壊した。

 マクロン氏は、イルピンなどは「ウクライナ軍がロシアのキーウ進軍を阻止した場所」であり、「軍とともにウクライナ国民の勇敢さを象徴する地でもある。同時に、蛮行の痕跡もある」と話した。

「ロシアに屈辱を与えてはならない」との発言について記者に問われたマクロン氏は、「フランスは初日からウクライナと共にある。われわれは曖昧さなしにウクライナの味方だ」と応じ、「ウクライナが抵抗でき、勝利できてしかるべきだ」と述べた。

 一方、ロシアのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は、3氏のウクライナ訪問を受け、西側諸国が武器供与を拡大しないよう警告した。

 ペスコフ氏は「3か国首脳とルーマニア大統領が、武器供与の拡大という形だけでのウクライナ支援を行わないよう望む」と指摘し、「まったく無駄であり、さらなる被害が(ウクライナに)及ぶことになる」と強調した。(c)AFP​