【6月16日 AFP】11月に開幕するサッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)のファンID登録で、台湾人が中国人として扱われる問題について、台湾政府は15日、主催者側にプログラムの修正を求め、スポーツと政治を切り離すよう訴えた。

 カタールW杯では、「ヘイヤ」と呼ばれるファンIDが入国ビザ(査証)とスタジアム入場時のパスの役割を果たし、現地で観戦するファンは登録が必要になる。

 だが、申請ページの国一覧には台湾も、台湾が国際スポーツ大会に参加する際に使っている「中華台北(チャイニーズ・タイペイ)」もない状況となっている。

 これを受け、台湾外交部(外務省)の欧江安(Joanne Ou)報道官はコメントを発表し、台湾人に対する措置は「不親切」で「不適切」だとし、主催者側に修正を要求。「純粋なスポーツイベントに不適切な政治的要素が干渉しないよう、われわれはいま一度W杯の主催者に訴える。スポーツはスポーツとして、クリーンなW杯を世界のファンに返すべきだ」とした。

 プログラムの責任者は、国籍を選択するのではなく、パスポート(旅券)の読み取り時に指定された国でそのまま申請してほしいと話している。(c)AFP