【6月17日 Xinhua News】中国甘粛省(Gansu)天水市(Tianshui)にある世界文化遺産、麦積山石窟は、約1600年前の五胡十六国時代の後秦王朝で開削が始まった。221の洞窟が現存しており、精巧で美しい彫刻や塑像、壁画が多くあることから「東方の彫塑陳列館」とも呼ばれる。

 麦積山石窟芸術研究所の張銘(Zhang Ming)副所長によると、報告書の様式と見本原稿は、これまでの研究に基づき、国内で出版された石窟寺関連の考古学報告を参考に作成する。文字やデジタル測量、放射性炭素年代測定、図版、映像など複数の形式により、第74窟と第78窟にある文化財の全情報を全面的、客観的、科学的に記録する。初歩的な復元と比較研究も同時に進める。現時点で編集様式と見本原稿の初稿はすでに完成しているという。

 張氏は、報告書の編さんを通じて正確な情報を永久保存することは麦積山石窟の遺伝子コードの作成に相当すると説明。石窟の保護と研究、宣伝活動に役立つだけでなく、必要な際には報告書に基づき洞窟の復元を試みることもできると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News