【6月16日 Xinhua News】中国科学院南京地質古生物研究所と広西地質調査院の研究者がこのほど、1億8千万年前のカゲロウの化石に「結婚飛行」の貴重な様子が記録されているのを発見した。

 同研究所の王博(Wang Bo)研究員によると、今回の化石は広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)賀州市(Hezhou)で発見され、その中にカゲロウ381匹が含まれていた。

 このようなカゲロウの大規模な群れの飛行は生物学で結婚飛行と呼ばれる。結婚飛行は羽化した昆虫が群れで繁殖を行う現象のことを指す。

 王氏によると、カゲロウは寿命の大部分を水中で過ごし、羽化した後に成虫でいられるのは数時間から数日ほどしかない。短い成虫の期間内に繁殖を終える必要があるため、雄が空中で緊密な群集を形成し、雌がそこに飛び込んで交配相手を探し、交配を終えたら適切な場所を見つけて産卵する。こうすることで短期間のうちに繁殖活動が行われる。

 結婚飛行は一般的な昆虫の習性で、数多くの種に見られる。今回観測された結婚飛行は最も古いもので、このような複雑な結婚飛行が1億8千万年前から存在したことを明らかにした。

 研究成果はこのほど、国際科学誌「Geology」と「Historical Biology」に掲載された。(c)Xinhua News/AFPBB News