【6月15日 CNS】ポケットモンスター(ポケモン、Pokemon)やウルトラマンといった日本生まれのキャラクターが中国であらためて人気となっている。子どもの頃にテレビや映画で夢中になった世代が、大人になって関連グッズを買い求めている。

 中国のケンタッキーフライドチキン(KFC)は5月21日から、ポケモンのおもちゃを付けた「子どもの日セット」を69元(約1381円)で発売した。6月1日の「児童節(子どもの日)」に合わせたキャンペーンだが、全国の店舗に大人が詰めかけ、あっという間に売り切れとなった。1980年代から2000年代生まれまで、幅広い世代でポケモンは映画やテレビ、漫画などで親しんだ記憶を持っているためだ。

 KFCの子どもの日セットでは、ポケモンを代表する「ピカチュウ(Pikachu)」のおもちゃより、アヒルをモチーフにしたポケモン「コダック(Psyduck)」のおもちゃに人気が集中した。中国でももちろんピカチュウの方が知名度は高いが、音楽に合わせて左右の羽を動かすコダックが「不器用なダンスにハマった」と人びとを引きつけた。コダックの羽に旗を付けて動かすなど遊び心を加えた動画がSNSで数多く投稿され、インターネットではコダックのおもちゃが高値で売買されている。

 中国全土の学校近くの文房具店や駄菓子屋では、「ウルトラマンカード」の売れ行きが最も高い。ウルトラマンシリーズは中国では1990年代からテレビ放映や映画上映があり、最近は人気が再燃している。ウルトラマンカードのパッケージ価格は120〜250元(約2402~5005円)するが、オンラインショップでは毎月1万枚以上のウルトラマンカードを販売している企業が20社以上あるという。

 専門家は「コロナ禍によりステイホームを強いられる生活が続く中、おもちゃやカードを使って家で楽しみたい人々の心理にマッチした」と分析。中国メディアは「ポケモンやウルトラマンが『2回目の人気』を博している」と伝えている。(c)CNS/JCM/AFPBB News