【6月14日 AFP】ロシアの侵攻を受けたウクライナ南東部マリウポリ(Mariupol)で、8歳の少年がひそかに日記をつけ、自らの体験を言葉と絵で小さな青いノートにしたためていた。

 攻勢を強めるロシア軍に対しウクライナ軍が必死の抵抗を続ける中、エホル・クラフツォフ(Yegor Kravtsov)君は家族と共に何週間も地下生活を余儀なくされた。

 エホル君は、母親のオレナさんと姉のベロニカさん(15)と共にロシアの支配下にあるマリウポリを脱出し、現在は100キロ離れたザポリージャ(Zaporizhzhia)に避難している。

 同市でAFPの取材に応じたエホル君に、ある日の日記を読んでもらった。「僕はよく眠りました。それから起きました。笑いました。本を25ページ読みました。それと、おじいちゃんが4月26日に死にました」

 マリウポリ市内にあるエホル君の自宅は、ミサイル攻撃を受けて天井が崩落。家族全員が負傷した。エホル君はこの被害についても、絵を添えて記録していた。「僕の背中には傷があります。皮膚がむけています。お姉ちゃんは頭にけがをしました。お母さんは手の筋肉が切れて、脚に穴が1個開いています」