【6月13日 AFP】フランス国民議会(下院、定数577)の第1回投票が12日に行われ、左派連合の躍進を受けてエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の与党連合(中道)は伸び悩み、決選投票の結果次第では過半数を割り込む可能性が出てきた。

 与党連合と左派連合「NUPES」の得票率は拮抗(きっこう)しており、いずれも25~26%前後。

 世論調査会社4社は、19日の決選投票で与党連合は最終的に225~295議席を得て最大勢力の座は維持するものの、過半数の289議席には届かないと予想。

 一方のNupesは150~220議席を獲得し、最大野党勢力になるとみられている。

 4月の大統領選でマクロン氏に敗れた極右のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏の再選は確実視されている。同氏の「国民連合(RN)」も議席を伸ばす見込み。

 政治学者のブリス・タンチュリエ(Brice Teinturier)氏は国営テレビのフランス2(France 2)で、前回2017年の選挙以降、与党支持が低迷している点を指摘。「マクロン氏には極めて深刻な赤信号がともっている」と語った。

 世論調査会社によると、今回の投票率は46.8~47.9%と過去最低にとどまる見通し。特に労働者階級が多い選挙区での選挙離れが目立っている。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT and Joseph SCHMID