【6月12日 AFP】サウジアラビアが後援する新リーグ、リブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズ開幕戦は11日、英ロンドン郊外のセンチュリオンGC(Centurion Golf Club、パー70)で最終日が行われ、シャール・シュワーツェル(Charl Schwartzel、南アフリカ)が通算7アンダーで優勝を果たした。

 シュワーツェルは残り7ホールまで5打差のリードを築いていたが、12番でダブルボギーをたたいて終盤は緊迫した展開に持ち込まれた。それでもスコアを「72」と落としながら、同胞ヘンニー・デュ・プレシス(Hennie du Plessis)を1打差で抑え、優勝賞金400万ドル(約5億3700万円)とチーム戦優勝の取り分75万ドル(約1億円)を手にした。

 2011年のマスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2011)覇者のシュワーツェルは「正直に言って、安心した」と話し、「最高にでたらめな夢でも、これだけのお金を懸けてゴルフをプレーするなんて思いもしなかった。夢のような経験だった」と続けた。

 シリーズの最高経営責任者(CEO)で、1994年にワールドツアーの構想を立ち上げたグレッグ・ノーマン(Greg Norman)氏は、「ゴルフ革命は生きているし、リブゴルフ・シリーズも生きている」と主張し、「27年にわたって、さまざまな障害が道に横たわり、さまざまな夢が阻まれてきたが、われわれを阻むことはできないし、ゴルフは常に、何よりも善なる力だった」と話した。

 総額2500万ドル(約33億6000万円)の賞金が用意された今大会は、フィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)やダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)らスター選手が参戦し、主催者はゴルフの「さらなる盛り上げ」をうたって予選敗退なし、「ショットガンスタート」、チーム戦といった要素を導入した。

 一方で出場選手は、サウジアラビアの人権問題に関する厳しい質問を浴び、多額の見返りに飛びついた金の亡者という批判を受けた。

 優勝後のインタビューで、賞金の出どころがサウジアラビア王家の豊富な資金なのが気にならないかと問われたシュワーツェルは、「20年のキャリアで、賞金の出どころに目を向けたことは一度もない」と答えた。

「どんな大会だって、たたけばほこりは出てくるんじゃないかと思う」 (c)AFP/John WEAVER