【6月11日 AFP】オーストラリアがフランスとの潜水艦契約を破棄した問題で、アンソニー・アルバニージー(Anthony Albanese)豪首相は11日、仏政府系造船企業ナバルグループ(Naval Group)と5億5500万ユーロ(約790億円)の損害賠償を支払うことで和解したと明らかにした。これにより1年近くに及んだ豪仏の緊張関係に終止符が打たれることになる。

 アルバニージー氏は、豪が数十億ドル規模の契約を破棄したことに対する賠償金5億5500万ユーロを支払う内容でナバルグループが「妥当かつ公正な和解」に応じたと発表した。

 昨年9月、スコット・モリソン(Scott Morrison)前豪首相は、数年前に合意していたナバルグループの通常動力型潜水艦12隻の購入契約を突然破棄。米英の協力による原子力潜水艦の導入を選択し、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の怒りを買っていた。

 先月、中道左派のアルバニージー氏が首相に選出されるまで、両国の関係は冷え込んでいた。(c)AFP