【6月8日 AFP】カンボジアと中国は7日、カンボジアで中国海軍専用の秘密施設が建設されているとの米紙報道を否定した。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は欧米政府当局者の話として、タイ湾(Gulf of Thailand)に面した戦略的重要拠点であるカンボジア・リアム(Ream)海軍基地で、中国専用の新施設が建設されていると報じた。

 リアム基地をめぐっては、米政府は以前から、軍事拠点網を整備し国際的な影響力の拡大を企図する中国向けに改修が行われているとみていた。

 7日のカンボジア政府の発表によると、プラク・ソコン副首相兼外相はオーストラリアのペニー・ウォン(Penny Wong)外相との電話会談で「根拠のない言いがかりだ」と報道を否定した。

 フェイ・サイファン(Phay Siphan)政府報道官も先にAFPに対し、新施設の建設は「秘密」ではないと説明。「政府は、中国軍がわれわれの軍事基地を独占的に使用したり、開発したりすることを認めない」と語った。

 中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官はこの日、基地をめぐる米国の主張はカンボジアを攻撃・中傷するための「悪意に基づく臆測」だと非難した。(c)AFP