【6月8日 AFP】7日に行われたボクシング、WBA・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦で、井上尚弥(Naoya Inoue)に2回TKO負けしたノニト・ドネア(Nonito Donaire、フィリピン)が、自身を倒した井上のパンチは「過去にもらった中で一番強烈」だったと認めた。

 ドネアは1回の終了間際、テンプルに右の打ち下ろしを浴びてダウンさせられたが、このときのパンチで意識が飛んだという。

 試合後に行ったユーチューブ(YouTube)配信の中で、ドネアは「自分が過去にもらった中で、一番強烈なパンチだった。完全に意識が飛んだ」と語った。

「パンチをもらって自分が倒されたことすら分からなかった。カウンターを狙っていたから、相手のパンチが来るのがまったく見えずに食らってしまった。だいたいそんな感じだ」

 続く2回は、井上の正確で力強いパンチを何発も浴びて脚がふらつき、それでもなんとか粘っていたが再度マットに沈められると、レフェリーがそこで試合を止めた。過去48戦で、ドネアがKO負けを喫したのは他に1回しかなかった。

 ドネアは、「パウンド・フォー・パウンド」最強との呼び声も高い井上をたたえ、「彼は素晴らしいファイターで、彼とリングを分かち合えたことをうれしく思う」と話した。

「井上にはかなりやられたし、自分はいつだって立ち上がってきたから、レフェリーが止めてくれてよかった。諦めるという選択肢は自分の中にまったくないんだ」

「仕方ない。とにかく自分が健康であることに感謝している」 (c)AFP