【6月8日 AFP】ベルギーの連続殺人犯マルク・デュトルー(Marc Dutroux)受刑者(65)が、幼い少女たちを監禁していた南部シャルルロワ(Charleroi)の建物の解体が7日、始まった。跡地には犠牲者のための記念庭園が造られる。

 デュトルー受刑者は1995〜96年に6人の少女と若い女性を誘拐、監禁、性的暴行した罪で、2004年に終身刑を宣告された。ベルギー最悪の小児性愛犯罪の現場となった同受刑者の自宅は「恐怖の館」として知られている。

 デュトルー受刑者は96年8月、14歳の少女が行方不明になったことを受けて逮捕され、自宅の地下室からはこの少女と12歳の少女が救出された。同受刑者の別宅で遺体となり見つかった8歳の少女2人も、同じ邸宅で監禁されていたことが判明。この2人は1年以上前の95年6月に誘拐され、餓死していた。

 警察は一連の手がかりを見逃していた上、デュトルー受刑者はこの事件以前に5人の少女を誘拐し暴行した罪で禁錮13年の判決を受けて服役したものの、わずか3年後の92年に出所していたことが明らかになり、国民の衝撃は怒りに変わった。(c)AFP