【6月12日 People’s Daily】今年3月、中国衛星測位システム管理弁公室によると、国際GNSSモニタリング・アセスメントシステム(iGMAS)の実測によれば、全地球航法衛星システム「北斗3号(Beidou-3)」の測位、航法、タイミングサービスの世界的な性能指標が先進的で、アジア太平洋地域でより良い性能を発揮しているとのことだ。「中国の北斗、世界の北斗、一流の北斗」の発展理念が一歩ずつ現実となり、システムが持続的・安定的な急生長の新段階に入ったという。

 2020年7月31日の完成・開通以来、北斗システムは全天候型の安定運用を確保しながら、世界中のユーザーに高品質のサービスを提供し、性能指標の改善、応用モデルの拡大に努めてきた。今後は計画通り、新たな衛星を打ち上げ、システムの運営安定性と信頼性をさらに向上させるとともに、新技術の試験・検証を行い、システムの絶え間ないアップグレードを確かなものにしていく。

 近年、北斗システムは経済・社会の発展への波及・けん引効果が著しく高まり、その応用の深さと広さが持続的に拡大し、大規模応用の市場化、産業化、国際化の発展の重要な段階に入っている。北斗システムは、交通運輸、災害救助・減災、農林畜水産業などの多くの業界、電力・通信インフラなどの分野で、すでに応用を深め、大規模な発展を可能にし、各業界に活力を与え、豊かな成果と大きな利益をもたらした。北斗3号ショートメッセージ報時機能を備えた一般向けのスマートフォンが間もなく発売される。これにより、スマートフォンの機能・応用が再定義され、人々の生命の安全や財産の保証を効果的にサポートすることになる。

 開放と融合の北斗は、中国衛星測位システムの建設・発展の成果を世界と互恵的に共有することを歓迎し受け入れるために両手を広げている。2021年は国際協力の実りある年になった。「衛星測位分野における中国・アフリカ協力促進構想」「アフリカにおける北斗衛星測位システムの10の応用シーン」「衛星測位分野における中国・アラブ諸国協力行動計画(2022~2023)」など、多くの成果文書が発表された。北斗の製品、技術、サービスは世界の半数以上の国で応用されており、北斗システムは実践的行動で人類運命共同体の構築を積極的に推進している。

 中国は現在、次世代北斗システムを中核とした国家総合測位航法タイミング(PNT)システムの構築を推進している。2035年までに、北斗を中核としたユビキタスで、統合的かつインテリジェントなPNTシステムを構築し、将来のスマート化・無人化の発展のためにコアサポートを提供していく。その頃には、ユーザーは屋内から屋外に至るまで、深海から深宇宙に至るまでをフルカバーした信頼性の高いPNTサービスを享受できるようになり、北斗システムは世界により良く貢献し、人類に利益をもたらすことになるだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News