【6月7日 Xinhua News】中国科学技術部と中国科学院、中国工程院、中国科学技術協会、国家自然科学基金委員会の関係部門責任者は6日、中国共産党中央宣伝部が開いた「中国のこの10年」シリーズの記者説明会で、2012年11月の共産党第18回全国代表大会以降の「イノベーション駆動型発展戦略の実施、科学技術強国の建設」に関する状況を紹介した。要旨は次の通り。

 中国ではこの10年間で科学技術投資が大幅に増加した。社会全体の研究開発費も1兆300億元(1元=約20円)から2兆7900億元に増え、世界第2位になった。研究開発強度(売上高に占める研究開発費の比率)は1・91%から2・44%に上昇し、経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均水準に近づいた。基礎研究費は10年前の3・4倍となり、過去最高を更新した。

 科学技術人材チームは拡大を続けた。21年の研究開発者総数は562万人/年と見込まれる。12年の1・7倍であり、世界一を維持する。就業者1万人当たりの研究開発者数は12年の42・6人から75・3人に増加すると見込まれる。

 科学技術は量・質ともに向上した。21年に被引用が多かった論文の数は12年の5・4倍となる4万2920本で、世界第2位だった。世界に占める割合は24・8%で、12年より17・5ポイント上昇した。12年に3・2件だった人口1万人当たりの発明特許保有件数は21年に19・1件となった。12年に1万9千件だった特許協力条約(PCT)に基づく国際特許出願件数も21年に6万9500件となり、3年連続で世界一になった。21年の技術契約成約額は12年の5・8倍となる3兆7294億元で、国内総生産(GDP)に占める割合も3・26%になった。 

 科学技術の普及強化では、科学的素養を持つ国民の割合が10年の3・27%から20年の10・56%に上昇した。(c)Xinhua News/AFPBB News