南ア「死の村」 高齢者狙う連続殺人事件
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■沈黙のおきて
警察の特別捜査班は、何度も村やその周辺一帯に足を運んでいる。
捜査員がAFPに語ったところによると、犯行の手口には、単独犯を示唆する共通した特徴がある。
事件が起きるのは決まって月初め。動機を示す証拠はない。犯人は若く、被害者が抵抗できないほど力が強いと思われる。村は辺ぴな場所にあるため、元から近辺に住んでいて、高齢者に憎悪を抱いている可能性がある。
「犯人は、村の住民を把握しており、誰が一人暮らしなのか知っているはず」と捜査員は言う。
自宅の前でトウモロコシの実を芯から外していた82歳の女性は、怖いが村は離れないと話した。「私の所に来るなら、覚悟はしています」とし、「私は自分の家で死にますよ」と続けた。
当初数か月にわたって当局が沈黙していたため、乗り出したのが自警団だ。そして疑われた21〜27歳の男性7人が遺体で発見されている。生きたまま焼き殺された人もいれば、近くの森で首からつるされていた人もいた。
そして、沈黙のおきてが村を支配する中、捜査は続いている。
だが、ここ最近、殺人事件はぴたりと起きなくなり、謎は深まっている。
警察のパトロールが増え、メディアが注目するようになったため、犯人は「しばらくの間」殺人を思いとどまっているのかもしれないと捜査員は話した。
「犯行を暴かれそうになった連続殺人犯が、その土地を離れる例はあります。またどこか別の場所で起きるかもしれません」 (c)AFP/Claire DOYEN