【6月7日 AFP】自転車ロードレースのツール・ド・フランス(Tour de France)で通算3度の総合優勝を誇るグレッグ・レモン(Greg LeMond)氏(60)が、白血病の治療中であることを公表した。

 レモン氏は、自身の公式ウェブサイトで「慢性骨髄性白血病と診断された」とした一方で、「幸いにも治療可能ながんの一種で、命を脅かしたり、体を衰弱させたりするものではない」と発表した。

「数週間にわたる疲労」がきっかけで受けた「一連の検査に続いて、前週には骨髄生検を終え、金曜日(5月27日)に正式な診断を受けた」といい、「米テネシー大学(University of Tennessee)の担当医が、メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)の医療チームと相談の上、これから始まる化学療法の手順を説明してくれた」とも述べた。

 レモン氏は、1986年のツール・ド・フランスで米国人初の総合優勝を達成。1987年には狩猟中の事故で大けがをしたものの、競技復帰を果たして1989年と1990年にも同タイトルを獲得した。また、ロード世界選手権(UCI Road World Championships)でも1983年と1989年に2度優勝している。

 ツールでは同胞のランス・アームストロング(Lance Armstrong)氏とフロイド・ランディス(Floyd Landis)氏も総合優勝を果たしているが、薬物違反でタイトルを剥奪されたため、同大会の米国人優勝者はレモン氏だけとなっている。同氏は1994年の現役引退後、反ドーピング運動の支持者として知られている。

 またレモン氏は、引退後は複数のメディアで仕事をしているものの、今年のツール・ド・フランスには出向かないと述べた。(c)AFP