【6月6日 AFP】オーストラリア国防省が南シナ海(South China Sea)上空で中国軍の戦闘機によって自軍の哨戒機1機が危険な妨害を受けたと非難したことを受け、中国側は6日、豪州に対し「慎重に行動」しなければ「深刻な結果」を招くと警告した。

 リチャード・マールス(Richard Marles)豪国防相は5日、中国の「殲16(J16)」戦闘機が先月末に豪国防軍のP8哨戒機を妨害し、乗員の安全を脅かす「危険な」作戦を行ったと発表した。

 これに対し、中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は記者会見で、「中国はいかなる国にも、航行の自由を口実に中国の主権と安全を決して侵害させはしない」と反論。豪側に対し「中国の国家安全保障上の利益と核心的利益を真摯(しんし)に尊重し、重大な結果をもたらす誤算が生じないよう慎重に行動し発言するよう改めて要請する」とくぎを刺した。

 今月1日にはカナダ軍も、国連(UN)の対北朝鮮制裁をめぐる国際監視活動のため日本に配備されているカナダ空軍機が国際空域を哨戒飛行中に、中国空軍機による危険行為があったと批判していた。中国国防省は6日、カナダ軍の「挑発的な行動」に対して、自軍の操縦士が「合理的かつ強力な、安全で職務上適切な措置」を取ったと反論した。(c)AFP