【6月7日 Xinhua News】中国内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)のバヤンノール自然博物館は、ウラド後旗の楚魯廟(そろびょう)地区でこのほど実施した日常的な巡回調査で保存状態の良い恐竜の化石を発見したと発表した。骨格の形態からイグアノドン類の恐竜の化石とほぼ断定した。

 取材に訪れた発見現場では、化石の一部が地表に露出し、スタッフが発掘作業と保護作業を行っていた。

 バヤンノール自然博物館の戴瑞明(Dai Ruiming)館長によると、化石は約1億2500万年前の白亜紀初期のイグアノドン類のもので、出土した骨格化石から、体格が大きく、成体に近い状態だと分かった。

 戴氏は、化石の数に応じて適切な保護措置を取ると説明。単独の個体であれば博物館に持ち帰って引き続き研究を行うが、数が多く、保存状態が良ければ保存施設を建てて全面的に保護することも検討できると述べた。

 ウラド後旗ではイグアノドン類恐竜の化石の発見が少ないため、今回の発見は古生物、古層序、古環境、古気候の研究に大きな意義を持つ。イグアノドン類恐竜の地理的分布、習性、進化の研究でも高い学術的価値があるという。

 ウラド後旗はバヤンノール市の北西部に位置する。管区内のバヤンマンダフ恐竜化石地質遺跡は世界的にも恐竜化石の出土地として知られ、これまでに16属19種の恐竜化石が見つかっている。(c)Xinhua News/AFPBB News