【6月8日 People’s Daily】「嫦娥(Chang’e)」による月探査、北斗衛星測位システム(BDS)によるガイダンス、「祝融号(Zhurong)」による火星探査、「羲和号(Xihe)」による太陽探査、「天和(Tianhe)」による星間漫遊。近年、中国は宇宙強国の建設を加速し、一連の輝かしい成果を収めてきた。今後、中国の宇宙産業では、どのような大型プロジェクトが実施されるのか?「第14次五か年計画(2021〜2025年)」期間中、月および深宇宙探査にはどのような大きな動きがあるのだろうか?

 中国人民政治協商会議(政協)常務委員で、月探査プロジェクト総設計士、中国工程院院士の呉偉仁(Wu Weiren)氏によると、月探査プロジェクト第4期が長年の論証を経て、2021年末に正式にプロジェクトとして立ち上げられ、実施段階に入った。「月探査4期の主な目標は、月の南極での科学探査の展開、月科学研究ステーションの基本型の構築だ。その後、『嫦娥6号(Chang’e-6)』『嫦娥7号(Chang’e-7)』『嫦娥8号(Chang’e-8)』の3回に分け任務を実施し、2030年までに完了する予定だ。現在、研究開発作業は順調に進んでいる」と、呉氏は述べた。

 なぜ、月の南極地域を選んだのか? 呉氏によると、それは月の北極と南極が、地球の北極と南極に似ており、いずれも白夜や極夜の現象が存在しているからだ。南極を着陸地点とする場合、初歩的な計算では180日以上の白夜があると予想されるため、月の裏側がもたらす悪影響を克服し、長期間の科学探査を確保できるという。

 また、月の南極で水氷の発見も期待されている。「月探査4期では、飛行探査機を開発した。着陸後は飛行探査機を利用し、着陸地点から水氷が存在する可能性のある月のクレーターの方向へ飛行し、調査やサンプル採取を行う」。呉氏は、月の南極に着陸する場合、選択できる着陸エリアの範囲は、中・低緯度の着陸エリアの1/10しかないため、着陸においてより高い精度が求められると述べた。

 紹介によると、月探査4期では、4回の任務が計画され、最初の任務は成功した「嫦娥4号(Chang’e-4)」で、今後、「嫦娥6号」「嫦娥7号」「嫦娥8号」という3回の任務がある。そのうち、「嫦娥6号」は、主に月の高価値エリアのサンプルリターンと、その後の新たな月面表土のサンプルリターンを担う。「嫦娥7号」は、主に月の極域、特に月面の水氷の分布について科学探査を行う。「嫦娥8号」は「嫦娥7号」と連携し、主に月資源開発・利用技術の実験的検証や長期科学探査を行い、地球の広範囲、全スケール、長周期の観測を行い、後続の科学研究ステーションへの鍵となる技術の検証を行う。「嫦娥6号」と「嫦娥7号」は、2025年頃に打ち上げ任務を実施する見通しだという。

 昨年、中国初の火星探査任務「天問1号(Tianwen-1)」が成功裏に実施されたが、その後の惑星探査計画にはどのようなものがあるのか? 呉氏によると、この後「天問2号(Tianwen-2)」「天問3号(Tianwen-3)」「天問4号(Tianwen-4)」などの任務が続く。惑星探査では、「十四・五」期間中に小惑星探査機を打ち上げ、地球近傍小惑星のサンプリングやメインベルト彗星の探査や、火星サンプルリターン、木星系探査などのキーテクノロジー研究を行う予定だ。また、中国は、太陽系外縁部の探査などの大型プロジェクトの実施について深く論証する予定だ。(c)People’s Daily/AFPBB News