【6月6日 AFP】サッカーブラジル代表のチッチ(Adenor Leonardo Bacchi aka Tite)監督は5日、日本代表との国際親善試合を翌日に控え、チームは試合に勝つ上でもはやネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)に依存していないと述べた。

 5-1で大勝した前週の韓国戦で2得点を挙げてチームにおける存在感を強調したネイマールは、ブラジル代表での通算ゴール数を73にまで伸ばし、ペレ(Pele)氏が持つ同国歴代最多記録の77得点を射程に捉えている。

 日本戦に向けた準備を進める中、指揮官はチームがネイマールに依存していることを否定し、新世代の選手たちはその役割を担う準備ができていると話した。

 チッチ監督は「新たな世代が台頭しており、私がやってきた中で良かったことの一つは多くの選手を試した点。今のわれわれは1人の攻撃的選手にそれほど依存しているわけではない」とコメントした。

 昨年の東京五輪でブラジルは、スペインとの決勝で延長戦の末に2-1で勝利し、金メダルを手にした。その東京五輪世代であるリシャルリソン(Richarlison)やブルーノ・ギマランエス(Bruno Guimaraes)がA代表に割って入ってきていることについて、ブラジルのアシスタントコーチを務めるセーザル・サンパイオ(Cesar Sampaio)氏は「喜ばしい問題」だと話した。

 現役時代はMFとして活躍したサンパイオ氏は、「経験ある選手とここ日本で五輪の金メダルを獲得した選手が、今は一つになりつつある」と語った。

「とりわけ攻撃陣には優れたスピードと創造性を持つ選手がいる」

 東京・国立競技場(Japan National Stadium)で日本と対戦するブラジルは、勝利で2試合のアジア遠征を締めくくりたいと考えている。

 一方、前週のパラグアイ戦を4-1で快勝した日本は、国立競技場が東京五輪に向けて改築されてから初めて同会場で試合を行うことになる。

 A代表の試合でブラジル相手に一度も勝利したことがない日本の森保一(Hajime Moriyasu)監督は、「勇気を持ってアグレッシブに」プレーしなければならないとコメントした。

 森保監督は「ここからW杯(カタール大会<2022 World Cup>)で結果を残すため、また新たなスタートをパラグアイ戦から切った」と述べた上で「けれど、これまでのわれわれのレベルではなく、今までの自分たちの限界を超えるトライをしていかないといけない。あすは選手たちにトライしてもらいたい」と続けた。(c)AFP