【6月5日 AFP】男子ゴルフ米国ツアーで5勝を挙げているケビン・ナ(Kevin Na、米国)が4日、サウジアラビアが後援する高額賞金の新リーグ、リブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズへの参戦で米ツアーからの処分を避けるため、ツアーから脱退することを発表した。

 現在38歳で、世界ランキング33位のベテラン選手であるナは、次週英国で行われるリブゴルフ開幕戦の出場リストに名を連ねた。他には元世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)や、対抗戦のライダーカップ(Ryder Cup)に欧州選抜として出場したイアン・ポールター(Ian Poulter)とリー・ウェストウッド(Lee Westwood)のイングランド勢も出場を予定している。

 米ツアー(US PGA Tour)は具体的な処分内容こそ発表していないが、ツアー主催大会のカナディアン・オープン(RBC Canadian Open 2022)と日程が重なる新リーグの開幕戦にツアー会員が出場した場合、何らかの制裁を科すと警告している。

 ナはツイッター(Twitter)で、「好きな場所でプレーする自由」を求めていると話し、「フリーエージェントとしての権利を行使することで、その機会を得られる」とコメントした。

「しかしながら、米ツアーに残るためには、キャリアに関する選択を行う権利を諦めなければならない」

「残念ながら、米ツアーから離れるという選択をしたことをお伝えする。簡単な決断ではないし、軽く受け止めてもいない。ツアーが現在の方針を変え、自分が再び米ツアーでプレーできるようになることを願っている」

 ナはこれまでに、昨年のソニーオープン・イン・ハワイ(Sony Open in Hawaii 2021)などツアー通算5勝を挙げ、生涯獲得賞金は3800万ドル(約50億円)弱になる。一方でサウジアラビア王家のファンドをバックに持つリブゴルフ・シリーズは、米ツアーを上回る高額賞金を用意している。(c)AFP