【6月2日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2022)の大会ディレクターを務めるアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)氏が1日、女子の試合は男子の試合より魅力を感じないと発言した。これに女子世界ランキング1位のイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek、ポーランド)は「がっかりしたし驚いた」と反論した。

 今年の全仏オープンでは10のナイトセッションが組まれたが、そのうち女子の試合は地元のアリーゼ・コルネ(Alize Cornet)がエレナ・オスタペンコ(Jelena Ostapenko、ラトビア)と対戦した2回戦の1試合のみだった。

 元世界1位で四大大会(グランドスラム)通算2勝のモウレズモ氏は「今のこの時代に、女性として、また元女子選手として、男子の方が集客力や魅力があると言うことを悪くも不公平だとも思わない」と話した。

「毎日スケジュールを組む時、そこ(ナイトセッション)に入れられる女子の試合を探すことを目指した」

「だが正直に言って厳しかった。(女子の中から)その日を飾る試合を見つけるのは1晩分が限界だった」

 この発言を受け、2020年の全仏女王であるシフィオンテクは、女子の試合にはポジティブな要素が多くあると主張し、モウレズモ氏に反論。「ちょっとがっかりしたし驚いた」と不満を漏らし、「私は自分のテニスがエンターテインメントになってほしいし、人のためにプレーすることを意識している」とコメントした。

「女子は予想ができなくて安定感がないと言う人がいるかもしれないが、逆にそれが魅力になるかもしれないし、より多くの人を魅了するかもしれない」

 また、女子テニス協会(WTA)は「現在このスポーツでわれわれが目撃している才能の奥行きは途方もない」とし、バランスの取れた試合スケジュールを要求。AFPに対するコメントで、「ファンは女子テニスの興奮とスリルを最大のステージで、一番いい時間に見たいと思っている。間違いなく改善の余地はある」と述べた。(c)AFP/Dave JAMES