【6月2日 AFP】国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)のユルゲン・ストック(Juergen Stock)事務総長は1日、ウクライナに供与される武器の一部が紛争終結後、欧州をはじめとする世界の犯罪組織の手に渡る恐れがあるとし、武器追跡データベースを活用した監視に着手するよう加盟各国に呼び掛けた。

 ストック氏は仏パリの英米記者協会(AAPA)で「(ウクライナ)紛争下で武器の入手が容易になっており、紛争終結後は違法な武器として拡散することになるだろう」と指摘。そうなれば、ロシアのウクライナ侵攻により生じた混乱に付け入る能力がある国際犯罪組織を利するだけだと語った。

「こうしている間にも犯罪者はすでに(ウクライナに供与された武器に)目を付けている」

 ストック氏は「重火器ですら闇市場に出回るようになるだろう」と警告。「われわれには武器に関する情報を共有するデータベースがある。いずれの国・地域も単独では対処できないため、それを活用するよう加盟国に促しているところだ」と述べた。(c)AFP