ロシア国債「支払い不履行」認定 デフォルトに近づく
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【6月2日 AFP】世界の大手金融機関でつくるクレジットデリバティブ決定委員会(CDDC)は1日、ロシア国債について、利息190万ドル(約2億5000万円)の支払い不履行が発生したと認定した。同国が数十年ぶりのデフォルト(債務不履行)認定を受ける可能性が高まった。
ロシアは、ウクライナ侵攻をめぐり西側諸国から科された厳しい制裁により国際金融システムから切り離され、債務の支払いが困難になっている。
ロシアが外貨建ての債務でデフォルトと認定されれば、ロシア革命の指導者ウラジーミル・レーニン(Vladimir Lenin)が帝国時代の債務継承を拒否した1918年以来となる。ルーブル建て債務では、金融危機の最中にあった98年にデフォルトに陥っていた。
デフォルトと認定された場合は通常、投資家の信頼を回復するまで数年間にわたり、国債市場を通じた借り入れが不可能となる。今回の場合、ロシアは国際社会からの制裁により借り入れができない状態にある。返済能力に対する債権者の信頼には今のところ問題がないが、制裁によってロシア経済が深刻な景気後退に陥った場合は問題になる可能性がある。(c)AFP
